堀 蓉子

学生の意欲が高い小規模大学で念願だった参加型の学びが実現

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堀蓉子さん
茨城県出身。立教大学観光学部在学中にウエスタンミシガン大学に交換留学。卒業後、NPO団体ALLEXからウィリアムジュエル大学に派遣。日本語を教えながら国際関係学を専攻。

NPO団体から派遣され教師をしながら学士取得

リベラルアーツカレッジは小規模なので、多様性という面では総合大学に劣りますが、学生のレベルや意欲が高く、いい刺激を受けています。教授や学生同士の距離が近く、授業中は一人あたりの発言数が非常に多い点も私の希望にかなうものでした。学部時代にアメリカへの交換留学を経験し、「学生が積極的に授業に参加する海外の教育環境に身を置いて、いちから学び直したい」と思ったことが今回の留学のきっかけでした。長期留学のため費用の捻出に悩んだのですが、「現地の学生に日本語を教えることで、授業料と寮・食費全額免除のもと修士・学士号の取得を目指せる」というNPO団体のプログラムを見つけて応募。現在、同団体からミズーリ州のリベラルアーツカレッジ、ウィリアムジュエル大学に派遣され、日本語教師として働きながら国際関係学を学んでいます。

複雑な国際関係学を実践的に習得

国際関係学専攻では、アメリカにおける外交の歴史から戦争論理、欧州やアジアの政治まで幅広く学びます。イスラエル・パレスチナ問題の授業では、学生がイスラエル政府の官僚を演じて「パレスチナとの平和会議が成立するか」をテーマに討論し、国際関係の複雑さをあらためて考えるいい機会になりました。変化に富む分野を学ぶのは大変ですが、周りには熱心なクラスメイトが多く、彼らと授業に参加するのがいつも楽しみです。

一日の生活は、まず学生として始まります。 朝6時に起床すると、午前中は履修した授業を受講。そして午後は日本語教師として初級から上級までのクラスを担当します。留学当初は、教師と学生の両立に必死でしたが、今は優先順位をつけて効率的に勉強と仕事を進め、適度な息抜きもできるようになりました。

充実した学内サポートと応援してくれる人に感謝

また、学内の設備が充実している点もありがたいです。例えば昨年、最新の3Dプリンターやコンピュータ、会議室などを備え、24時間体制で学生の学びをサポートする「ラーニングコモン」という施設がオープンしました。加えて今年は、いつでもオンラインで資料や教材にアクセスできるよう、全学生と教員を対象にiPad Airの配布を開始。これを活用して日本語を学ぶ学生向けに、Twitterを使った文法と単語力強化のコンテンツを配信しようと考えているところです。めまぐるしい生活が続いていますが、常に自分を支えてくれる人たちへの感謝の気持ちを忘れず、そして日本語クラスの学生たちの頑張る姿をパワーに、ますます充実した留学生活を送りたいと思います。

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