土田 みゆき

「ALLEXプログラムに参加できたことを、心から感謝しています。このプログラムでアメリカに来る以前、私は公立学校の教員として10年間勤務していました。毎日を慌ただしく過ごす中で、教師として行き詰まりを感じていたので、自分のティーチングをブラッシュアップしたい、というのが志願の理由でした。安定した仕事を捨てて、田舎の、日本ではあまり知られていない大学に来ることに関して、周囲からはとても心配されましたが、2年間のプログラムを終えようとしている今、「来て、本当によかった」と自信をもって言うことができます。よかったことはたくさんありますが、中でもALLEXならではの利点をあげたいと思います。 まず、経済面・精神面のサポートです。私のホスト校では、授業料の免除の他、オンキャンパスのアパートの家賃や、保険の費用もカバーしていただき、さらに毎月お給料もいただいていました。アメリカの大学は学費がとても高いので、自力で修士を取ろうと思うと、卒業までに私が支払った金額の3倍はかかっていたと思います。同じ大学院のクラスメートが、経済的な理由で1セメスターを休学したり、学費のために仕事を掛け持ちしたりしていたことを考えると、私は本当に恵まれた条件だったと思います。また、ホスト校のスーパーバイザーの先生、同僚の先生方、サマープログラムでお世話になった先生方にはいつもたくさん助けていただきました。慣れない海外生活では、ストレスを感じることも多いと思いますが、おかげ様で、私は余計な心配をせずに、2年間ティーチングと勉強に集中することができました。 次に、私にとってよかったことは、アメリカ人の学生に日本語を教える経験を通して、教師としての幅を広げられたことです。夏のワシントン大学の研修で学んだ教授法は、私が日本で英語を教えていた時のそれとは違い、とても実践的なものでした。学生さんたちが日に日に上達していく姿を見て、感動したのを覚えています。ホスト校に赴任してからは、教えていただいた教授法に、大学院で学んだ知識を適用したり、日本での経験をもとに自分なりにアレンジしたりして分かりやすく、楽しい授業をするように心がけました。日々学生と接する中で感じたのは、相手が日本人でもアメリカ人でも、大人でも子供でも、大切なことは変わらないということです。どんな状況でも、こちらが情熱をもって授業をしていれば、生徒に思いは伝わると思います。この2年で得た経験は、これからの私の教員人生に必ずプラスになると信じています。 この2年を通して、世界中、日本中に素晴らしい友人ができました。将来、彼らを訪ねて世界をまわるのが私の次の夢です。」

土田みゆき (’16-18)

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